2009年12月26日土曜日

当ブログの Web ブラウザアクセス統計 11月25日~12月25日

web091226

1ヶ月間の統計を見ると図のとおりとなります。世界的な統計とわりと似通った割合になっていますが多少IEからのアクセスが多めになっています。

IE以外のブラウザに関しては特に興味はないのですが、気になるのはやはりIEのどのバージョンが多く使われているかです。その利用状況は下のようになりました。

web091226a

意外にも IE7 が多く、IE6 は18%でした。IE8 はいちばん低く16%という残念な結果でした。日本全体としてはどれくらいの割合なのか気になるところです。

2009年12月1日火曜日

Microsoft も IE6 からのアップグレードを促す

Micosoft が提供する Web ブラウザ、Internet Explorer 6 (IE6) はリリースから8年が経過しました。Microsoft は今後も IE6 のサポートを続けますが、バージョンアップすることを強く推奨しています。

IE6 利用者とはどのようなユーザーなのか

最近では、Web デザイナーや Web 開発者以外にも Web ブラウザに関心を寄せる人が少なくありません。そういった人たちは、すでに最新の Web ブラウザにアップグレードしていることと思います。

さんざん言われていることですが、IEを最新版にアップグレードしないユーザーは大きく分けて2種類が存在します。

  1. 社内システムの仕様によりアップグレードできないユーザー
  2. バージョンアップする利点がわからないユーザー

「分かっていても移行できない」タイプと「分かっていない」タイプが存在します。Web ブラウザとは何かを知らないユーザーも 2 に分類します。

では、ブラウザをアップグレードする利点とは何なのでしょうか。

IE8 の利点、乗り換えるべき理由

Internet Explorer の最新版は 現時点では IE8 となります。IE6 と比べて何が優れているのかをリストアップします。

  1. セキュリティ
  2. パフォーマンス
  3. 新しい仕様への対応

一般のユーザーが最も注目するべき点はセキュリティの改善にあります。IE6 には重大なセキュリティの欠陥があり、利用者を危険にさらしています。セキュリティパッチはリリースされているものの、根本の設計がセキュリティを重視していないために次々と攻撃を受けてしまいます。

IE8 ではセキュリティを重視して開発され、少なくとも IE6 よりは相当安全なブラウザになっています。

そしてパフォーマンスについてですが、上記の通り IE6 はリリースから8年が経過しています。この8年間で Web はますます進化し、多くの便利なサービスが登場しています。それらの複雑なプログラムを実行するのは(サーバーと) Web ブラウザであり、8年前の設計の IE6 では素早く実行することができません。

5~6年前までは当たり前に使うことができた IE6 であっても、Web ページ自体が進化しているために、相対的に IE6 はどんどん時代遅れになっているのです。

そういう背景から、今後さらに増えていくであろう便利で高機能なサービスを快適に使うために、動作が軽快になった IE8 にアップグレードすることが強く推奨される理由となります。

安全性に関しては以下のページを参考にして下さい。

http://www.microsoft.com/japan/protect/sop/default.mspx

2009年11月19日木曜日

Internet Explorer 9 の最新情報

IEの最新版 Internet Explorer 9 の情報がでました。

現時点で開発開始から3週間、HTML5の対応やJavascript性能の向上とハードウェアアクセラレーションのサポートが開発のポイントとなっているようです。

Javascript 実行速度

Javascript の実行速度はすでに Webkit Nightly や Chrome 4 に匹敵するほどのレベルに達しているようです。JIT エンジンを搭載しているのでしょうか?

開発を始めて3週間ということから、IE8をベースに機能を改善したものではないかと思われます。以前噂されていた Gazelle との関連性があるかは今はわかりません。

Dean_PDC_2[1]

Acid3テスト

IE8では20点だったAcid3テストのスコアが、現時点で32点を獲得しています。さらに評価を高めていくという発言があったことから、IE9ベータがリリースされるまでには更なる点数の上昇が期待できると思います。ただ、このテストに合格することイコールWeb標準対応が完璧ということではないので、その点は気をつけなければなりません。逆に、100点満点を取れなかったといってIE9の標準対応はダメだということにもなりません。

Dean_PDC_3[1]

CSS3

最新の CSS のサポートについては、CSS3 の角丸をサポートしているようです。こちらも開発開始から3週間といことから、今後はさらに多くの機能をサポートすると考えられます。

セレクタに関しても多くを実装したと伝えられています。

Dean_PDC_4[1]

Direct 2D のサポート

IE上で Direct 2D での描画を可能にし、従来ギザギザに表示されていたフォントなどが滑らかに表示されます。これらは、既存のWebページを一切書き換えることなく、IE9 を使用するだけでこの効果を得られる事になります。

Direct 2D / Direct Write にはフォントに対して縦方向のアンチエイリアス処理が付加されます。これらの機能は、Windows 7 に実装され、Windows Vista にも提供されます。Windows XP には提供されないため、IE9 は Windows XP には提供されないか、もしくはこの描画機能がサポートされない可能性があります。

Dean_PDC_6[1]

Dean_PDC_7[1]

詳しくは IEBlog を参照してみてください。

IEBlog : An Early Look At IE9 for Developers

2009年9月25日金曜日

MS vs グーグル:IEプラグイン「Google Chrome Frame」をめぐり舌戦:ニュース - CNET Japan

Google はついに IE の開発が遅い Microsoft に我慢ができなくなり、IE を Chrome が乗っ取ることにしました。

IE8 ですら、HTML5 のサポートは遅れている状況なので 次期 IE9 の出来次第では本当にこの Chrome Frame が必要になってくるかもしれません。

Microsoft にはもう、正々堂々と戦う以外に方法は無いのだと思います。IE の開発を先延ばしにして Web を停滞させることも、IE 独自の機能で他者を排除することも今はもうできません。

当然、今の Microsoft は数年前とは違いすでに正しい道を歩んでいますが、もう少し急がないと Google には勝てないと思っています。

MS vs グーグル:IEプラグイン「Google Chrome Frame」をめぐり舌戦:ニュース - CNET Japan

2009年9月3日木曜日

Firefox/3.7 Windows Theme Mockups - MozillaWiki

先日から Windows Vista / 7 用の Firefox 3.7 デザインモックアップが上がっています。他サイトでも頻繁に取り上げられていますが、当ブログでも一応取り上げます。

Mockup-3-7-Vista-(Aero)-002

IE8 にそっくりなデザイン案が今のところ採用されています。IE8 を使い慣れている人には使いやすそうですね。

でも、ここまで IE に似せなくてもいいような気がします。

Firefox の良いところはどの OS で使っても同じデザイン、同じ操作で使えるということだと私は思っています。

テーマは好きなように変えられるので特に問題はないでしょうけれども。

Firefox/3.7 Windows Theme Mockups - MozillaWiki

2009年8月28日金曜日

Firefox 3.5 の display: table;(table-row; table-cell;) 関連の挙動について

※この記事は古いバージョンの Firefox について書いた内容です。最新バージョンでは正常に動作しています。

Firefox 3.5 の CSS のレンダリングには仕様なのかバグなのかよくわからない挙動が起きることがあります。

というか恐らくバグなのですが、簡単にいえば、CSSで display: table-cell; を指定してマルチカラムレイアウトを行っている場合に Firefox 3.5 だとまれにカラム落ちしてしまうという現象が起きてしまいます。

現象

まず以下のサンプルを見ていただきたいと思います。

新しいウィンドウで開く

Firefox 3.5 で見たときどのように表示されていたでしょうか?

ソースは以下のようになっています。

<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Strict//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-strict.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml">
<head>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=utf-8" />
<title>テスト</title>
<style type="text/css"> 
#main {
	display: table;
	table-layout: fixed;
	width: 400px;
}
#left {
	display: table-cell;
	width: 200px;
	background-color: aqua;
	overflow: hidden;
} 
#right {
	display: table-cell;
	width: 200px;
	background-color: orange;
}
</style>
<body>
<div id="main"> 
<div id="left">
<p>200px</p>
<input type="button" value="ボタン" onclick="aaa()" />
<script type="text/javascript"> 
function aaa() {
	alert("Hello World.");
}
</script>
</div>
<div id="right">200px</div>
</div>
</body>
</html>

CSS で ブロック要素をテーブルに見立てる場合は親のボックス、このソースの場合は #main に対し、display: table; を指定します。

次に、#main の子要素には display: table-cell; を指定するすると以下の図のような表示になるはずです。(IE8 による正しい表示)

default

そして Firefox では以下の図のように表示されていたと思います。ただし、これは必ずではなく正しく表示される場合と誤って表示される場合があります。

mistake

ここで、HTML に詳しい方はすでに以下のことに気づいているかもしれしません。

  • display: table; = <table>
  • display: table-row = <tr>
  • display: table-cell; = <td>

だとするなら、上記のソースでは <tr> に該当する指定がどこにも見当たらないということに。

しかし、CSS の仕様では table-cell,HTMLでいう<td> の直接の親要素(この場合は table-row, HTMLでいう <tr>)にあたるモノが存在しない場合、レンダリングエンジンはそれらの要素の前後に必要な要素を追加しレンダリングすることになっています。

これは、レンダリングエンジンがその要素をあるものとして仮定しレンダリングをするので、DOM上では追加されていないままになっています。

つまり、Firefoxではパースを行いレンダリングする際に、何らかの不備があり、まれに<tr>要素の追加をできないまま、横並びにならずカラム落ちしてしまうことになります。

注意

ただ、どんな環境でも等しくカラム落ちするというわけではありません。ローカルでプレビューした場合は特に問題なく表示されていることでしょう。

上記のHTMLの場合はおそらく忍者のサーバーに置いていることに原因があります。このサーバーは HTML に広告を追加するような設定になっていますが、その際に<tr>の追加に悪い影響を与えているのではないかと思います。

広告が追加されないサーバーでも F5 キーを押して何度も再読み込みをすればカラム落ちすることがあります。

解決方法

<tr> の生成に不具合があることは次のようにソースを修正することによって予測できます。

#main {
	display: table;
	display: table-row;
}

これでプレビューしてみましょう。すると、Firefoxで何度ページを読み直してもカラム落ちしないようになっているはずです。

新しいウィンドウで開く

これで、原因はおそらく上記のように <tr> の生成に問題があったということが証明できそうです。

<table>に該当する要素がありませんが・・・ と、思った人もいるでしょうが、この場合も<tr>の前後には<table>があるものとしてレンダリングが行われています。

同じように<table>の生成に不具合があったとしても、この場合は<tr>と<td>の関係によって見た目上は正しく表示できているのでしょう。

最後に

どうでしょうか、これは Firefox のバグだと思いますか?もしバグだとするなら Firefox も完璧ではないということになりそうです。

そして逆に IE8 が(少なくともこの点に関しては)しっかり作られていると言えそうです。

2009年8月20日木曜日

bing Webmaster Center

Micorosoft の検索サービス、bing にも GoogleYahoo! Japan と同じようにウェブマスターツールが存在します。

bing Webmaster Center

ちなみに、Google と Yahoo! Japan のウェブマスターツールはこちら。

bing は米国で一時期 Yahoo! を抜き、2位の検索シェアを得るなど注目を集めている検索エンジンです。この検索エンジンにも Google や Yahoo! と同じくらいSEO上、重要な価値があります。

この Webmaster Center に登録することで自分の Web サイトを確実にインデックス化(検索エンジンに登録)してもらいましょう。

ウェブマスターツール とは

ウェブマスターツール は Web サイト管理者のために主に以下の機能を提供します。

  • ページのインデックス状況
  • 他サイトからのリンク状況
  • クローラーの巡回状況
  • 上位の検索クエリ

簡単にいえば、これらのツールに自分の Web サイトを登録することで検索エンジンに正しくサイトを巡回してもらい、その結果状況を教えてもらうことができます。

問題点

2009年8月現時点では日本語版は存在しないようです。ですが、登録して損は無いので、翻訳しながら登録することをおすすめします。

2009年8月11日火曜日

Microsoft の「反IE6」に対するコメントについて

Microsoft は「ブラウザのサブプライヤーとしてはセキュリティ、パフォーマンス、互換性などの理由から、最新のIEに乗り替えてもらいたい。しかし IE6 のサポートをやめるつもりはない」と発言しています。これは正しい考え方だと思います。

IE6 撲滅運動は、ブラウザをアップグレードすることを促すことで IE6 のシェアを減らそうというものだと私は解釈しています。だから Microsoft に IE6 のサポートを終了させて強制的にユーザーを移行させるというのでは問題が生じてきます。

重要なことは

ユーザーに乗り換えを強制するのではなく、ユーザーに“Web ブラウザをアップグレードする意識”を持ってもらうことが大切だと考えます。

2009年8月9日日曜日

『contentEditable』 HTML 5 で採用予定の機能で Microsoft が開発したモノ

contentEditable。

Internet Explorer 5.5 からサポートされている機能で、『contentEditable="true"』と書いてあるdiv内の領域は編集が可能になります。

Internet Explorer 8 は HTML 5 標準を一切サポートしていないように思われていますが、CNETなどの記事によれば

  • DOMストレージ
  • ドキュメント間メッセージング
  • ドメイン間メッセージング
  • AJAXナビゲーション

などをサポートしています。

Microsoft が新しい Web の規格に全く無関心なわけではないとわかります。

その他のベンダーは

他のブラウザメーカー、Apple、Opera、そして Mozilla までもが最近は実装の速さを競うだけで、正確な実装を行っていない印象すら受けます。そこに冷静で慎重な Microsoft が参加したことは重要なことだと思います。

Apple や Opera などは特に Acid 系テストをパスするのに不正を行うような企業です。とはいえ、彼ら(というか Apple)が新しい Web 標準を率先して業界を前進させていることも事実だとは思います。

まとめ

IE の独自機能も最終的に Web 標準として取り入れられ役に立つのであれば、独自実装も完全に悪いものだとは言えないかもしれません。

2009年8月6日木曜日

IE6 No More

IE6はもう必要ありません。下を見てください。

Warning!
あなたは旧式ブラウザをご利用中です
このウェブサイトを快適に閲覧するにはブラウザをアップグレードしてください。
Get Firefox 3.5
Get Internet Explorer 8
Get Safari 4
Get Google Chrome

これは IE6 を使っているユーザーに対し、ブラウザのアップグレードを促すメッセージです。http://www.ie6nomore.com/code-samples.html

なぜIE6ではダメなのか。

IE6は最新の Web 技術に対応していません。そしてセキュリティリスクも最新のブラウザと比べても多くあります。

Web 開発者は、他のブラウザと同じ機能を再現するためにわざわざ IE6 ために特別なコードを書く必要があります。それは時間の無駄であり、利益になりません。ユーザーが協力する(IE6の使用をやめる)ことによって Web 開発者はもっと高機能で高速で安全なサービスを短期間で開発できるようになります。

ではどうすればいいか。

ブラウザをアップグレードするだけです。上にもある通り、ブラウザにはいくつか種類があります。

上記のどのブラウザを選んでも良いのです。開発元が違うだけでインターネットをする際には使い勝手の違い以外は特にありません。

ただし、IE6 は必ず IE8 にアップグレードしておいてください。

アップグレードによって得られる利点

最新のブラウザにアップグレードする利点がいくつかあります。

  • 動作が高速になる。
  • タブブラウズが可能になる。
  • 安定性が向上する。
  • 安全性が向上する。

この数年、IE6 は変わっていなくても、Web は変わっています。Web のあり方が変わってきている今、IE6 が備えている機能だけでは今の Web にすべて対応することができなくなってきています。

Microsoft は今の Web に対応した IE の最新バージョンを提供しています。

私はこの活動を支持しています。

2009年7月27日月曜日

SEO 業者の SEO 対策は信用できない。

基本的に彼らがやるSEOというのは検索エンジンの特徴を悪用するだけの一時的な対策に過ぎません。

SEO というのは皆さんご存じの通り Search Engine Optimization の略、検索エンジン最適化という意味です。つまり SEO 対策という言い方は 検索エンジン最適化対策ということになってしまいます。

最適化対策? おかしな言い方ですね。

業者が行う SEO というのは基本的に一時的な効果しか持たないものです。なぜなら彼らは SEO をビジネスで行っているので、長期間有効な SEO を行ってしまうとクライアントはそれ以上のお金を払ってくれないからです。定期的な更新が必要だと説明すればクライアントはそれを信じ続けてお金を払ってくれるでしょう。

それに、恐らく彼らは本当の SEO を理解していません。彼ら自身も SEO は一時的な効果しか持たない生もののような常に書き換えを必要とするものだと考えているのかもしれません。

では、正しい SEO というのは何か?

私個人の意見なのですが、まず技術的な SEO としては (X)HTML のガイドラインに沿って正しいコードを記述すること。次に最も重要なこととしてコンテンツを価値のあるものにすることです。

正直、これ以外にないと思います。

SEO 業者がよく行う、<h1>タグ内に いろんなキーワードを含むというやり方は良くないと思います。「○○、△△、××のことなら□□の~~」など。他にはフッターに関連ワードを大量に詰め込むことでしょうか。

HTMLに記述する内容というのは検索エンジンのためにあるわけではなく人間に情報を伝えるためにあるのです。人間にとって邪魔な情報を入れてある Web ページなどいつまでも検索エンジンで上位でいられるわけがありません。

昔の SEO 対策と比べればかなりマシな方法を使うようになってきてるとは思います。ですが、いまだに人が見るには邪魔な情報を多く含んだ汚い HTML であるということは変わっていません。

こういうやり方を「SEO 対策」と呼ぶのなら、いちばんの SEO は「SEO 対策」をしないことだと思います。

2009年7月18日土曜日

Firefox 3.5 の次のバージョンは Vista / 7 ネイティブな外観の UI になるのか

IE8, Chrome, Safari4 など、Windows Vista / 7 のUIガイドラインにそった形でデザインされたブラウザが増えてきました。

Firefox もその流れに沿って UI を変更しようという感じでしょうか。
https://wiki.mozilla.org/Firefox/Sprints/Windows_Theme_Revamp

実際どうなのでしょうか。個人的にはこの Vista 系の UI は使いやすいと感じますが、すべてのブラウザが同じようになる必要はないと思ったりもします。

Firefox はどの OS でもほぼ同じ UI を提供していることがひとつのメリットでもあるので、そこら辺が今後の Firefox のあり方に関わってくるのかなと思います。

2009年4月25日土曜日

IE NEXT が最もWeb標準に準拠したブラウザになったとしても、それを理由にIEをメインに開発を行う人は少ないと思う理由

簡単なことで、結局IEでしか動かないとあまり意味が無いからです。開発者の目的はサポートすると決めた全てのブラウザで正しく動作させることなので、現状のようにSafariだけWeb標準が突出していてもSafariをメインに開発することは少ないのと同じです。

メインの開発環境に選ばれる理由のひとつは、たとえばFirefoxだとFirebugのような優秀なデバッグツールが存在することなどです。とは言え結局のところ、最終的にはサポート対象である全てのブラウザでテストしないといけないので全てをメインに考えるということが大切かもしれませんが。

IE8にも優秀なデバッグツールが搭載されています。IE9もしくはIE10でもっとも優れたWeb標準を実装したブラウザになったと仮定した場合、どれだけ正確で容易な開発が行えるかがメイン開発環境を選ぶ際に重要になると思います。

他にも理由はいくつも存在すると思うのですが、その中でひとつ重要だと思ったことは Firefox がWeb標準のサポートにおいて最も安定感、安心感があるということです(そう思っているのは私だけかもしれませんが><)。

2009年4月8日水曜日

Internet Explorer 9 で実装されるかもしれない機能

Internet Explorer 9 では、SVG、カラーマネジメント、CSS3のサポートをするかもしれません。

MSHTML、もしくは Trident と呼ばれるレンダリングエンジンを廃止し、別のレンダリングエンジンを搭載した Gazelle と呼ばれるコードネームのWebブラウザをリリースするかもしれないという噂がありますが、Microsoft はMSHTML(Trident)を廃するつもりはなさそうだとも言われています。

たしかに、Trident エンジンに依存している機能やサービスなどは多く存在するのでそう簡単に廃止してしまっては得るものより失うものの方が多い気がします。

新機能のサポートはもちろん良いことですが、ユーザーが直接見て触れる部分であるUIもしっかり作りこんでほしいですよね。

2009年4月6日月曜日

IE8 (Internet Explorer 8) の不具合リスト

ここでは、IE8 の不具合を順不同でリストアップしていきます。ここでいう不具合というのは、IE8 自体に変化を及ぼすもののことです。Hotmail に関する不具合なども一時期あったようですが、他のサイトでたくさん取り上げられているでしょうから、ここでは他に気付いたものを取り上げておきます。

  1. ツールボタンのドロップダウンメニューに『無効化』しているはずのアドオンのメニューが現れることがある。
    ("Windows Live Writer でこのコンテンツに関する記事を書く(B)"など) ※1
  2. お気に入りセンターを固定すると、コマンドバーが数ピクセル右にずれる。
  3. 各タブの"タブを閉じる(Ctrl+W)"ボタンの上部に水色のラインが入っている。 (というより、ボタンの上、左の数ピクセルが透過していて後ろのタブの水色が見えてしまっている)
    赤枠で囲んでいる部分
    ieTbbBtnLine
  4. タブを開いておいた状態で、非アクティブからアクティブに戻すと水色のラインが入っていることがある。 矢印部分
    ieTabLine
  5. CSSにおいて、table-cell を指定した div に max-width を指定しても子要素がその幅を超えた場合にボックスも一緒に拡大されてしまう。(この仕様が正しい可能性もあり) ※2
  6. Windows Vista において、たまにアドレスバーの右横にある"▼"が消えてしまう。
  7. <a href=”hoge.html”><img src=”hoge.jpg” /></a>のbottomに数ピクセルの余白(padding?)が入っている。 赤枠部分
    ieImgPadding
  8. 互換モードで表示している場合、ハイパーリンクが指定されている文字列にアンダーラインが付いている場合に、アンダーラインが上にずれて文字と重なってしまう。
    例:IEのWebページ標準フォントをメイリオに指定した状態でのGoogleトップページ
  9. IE8 標準モードでは、HTML 内のハイパーリンクをクリックした際に点線のフォーカスリング(アウトライン)が出てしまう。IE7 モードでは、フォーカスリングが出る場合と出ない場合がある。
    (デフォルトで点線がでるのは Vista の仕様とマッチしていないので、個人的には tab キーを押したとき以外は “出ない” ように統一してもらいたい。)
  10. Windows Vista で IE8 を起動直後、『タブ』『新しいタブ』『タブを閉じる』をクリックすると点線のフォーカスリングが出てしまう。コマンドバーのドロップダウンメニューやお気に入りセンターを一度クリックし、なにもせずにもう一度クリックして閉じるとフォーカスリングは出ないようになる。
    (デフォルトで点線がでるのは Vista の仕様とマッチしていないので、個人的には tab キーを押したとき以外は “出ない” ように統一してもらいたい。)
  11. Windows Live スペース のフィード更新に高確率で失敗する。
    『このフィードにはエラーが含まれます。 Internet Explorer は、後でこのフィードの更新を再試行します。』というメッセージがフィードのトップに表示される。※3
  12. Microsoft のホームページで、右側のサイドバーの内容が表示されないことがある。
    http://www.microsoft.com/japan/windows/products/winfamily/ie/function/default.mspx などのページ ※4
  13. Windows Vista でテーマが Aero や ベーシックの場合 IE8 標準モードで HTML のボタンをクリックすると ボタンが左上に数ピクセルずれる。マウスのボタンを離すと元の位置に戻る。
  14. MS系フォント(MS ゴシックなど)を使用しているページで文字のサイズが変動することがある。該当する文字列にマウスオーバーした際や、ドラッグ際などにとくに多く発生する。
    例:Wikipedia

新しいものを発見次第、リストを追加していきます。他に不具合らしきものを知っている人は教えていただけると助かります。後で Microsoft にフィードバックする予定です。

※1 Windows Live メッセンジャー などのリンクから新規にIEウィンドウを立ち上げた際にこのメニューが現れる可能性が高い。

※2 table 要素や display: table; を指定している要素には table-layout: fixed; を同時に指定する必要があるようです。これはバグではなく仕様のようです。他の Web ブラウザでは特に指定しなくてもテーブルが拡大されることは無いようですので、IE と他のブラウザではデフォルトの振る舞いが違うということになります。

※3 Windows Live に問題がある可能性がある。
追記:どうやら Windows Live Spaces では RSS の URI がしばらく前に変ったようです。古い URI を購読したままだと、正しく動作しないようです。

※4 現在は Microsoft のサイト側が修正され、表示できているようです。

2009年4月4日土曜日

IE8 と Firefox が目指しているベクトルは違う。

Mozilla の Firefox が目指しているものは恐らく Firefox が OS に変わるプラットフォーム化。対して、IE が目指しているものはWebサービスを最大限に利用すること。何が違うかといえば、Firefox の場合は今後の Web を見据えて Web ブラウザのあるべき姿を思い描き自分自身が主人公になろうとしているということ。IE は今の Web をより使いやすくすることを目的としている感じがします。

IE のどのあたりがWebサービスを活かそうとしているのかというと、Webスライスにしてもアクセラレータにしても、あれはサービスプロバイダがあってこそ成り立つ機能であるというところにあります。あれらはもともと Web サービスをプレビューする機能しか備わっていません。IE8 はWebサービスへの窓口となるべく存在を想定して作られているようです。そのあたりは Google の Chrome も同じだと思います。

だから、ブラウザ自体のカスタマイズを楽しみたいか、Webサービスを有効に活用したいかでも Firefox と IE のどちらを選ぶかが変わってくると思います。

ちなみに、Firefox がWebサービスを活かせないというわけではないし、IE がカスタマイズやプラットフォーム化ができないというわけでもない。次期 Firefox の Javascript エンジンはすぐれたものだろうし、IE9 はもっと多くの標準をサポートするでしょうから。

だから、Webブラウザのシェア争いにあまり意味はないと思います。開発競争はお互いを高めていくのに良いことだけど、ユーザーがお互いを貶し合うためにある競争ではないということ。

2009年4月1日水曜日

IE8は実質RCのままの出来

3月にリリースされた Internet Explorer 8 は全体的にはよく出来ているのですが、ツメが甘いというか、最後まで作りこまなかったと感じる出来でした。

Windows XP のメインサポート終了前にリリースする必要があったためにかなり急いだ印象を受けてしまいます。

常用するには操作的に問題ないようなものばかりですが、ユーザーの視界に常に入っているのはIEのUI部分であるために、UIのズレはとても雑な印象を持ってしまいます。

  1. お気に入りセンターを固定すると、コマンドバーが右に数ピクセルずれていちばん右のアイコンが隠れてしまう。
  2. 展開してからしばらく非アクティブだったタブをアクティブにした際に水色の横ラインが入る。
  3. タブ右側の×ボタンが鮮明でない。
  4. タブの展開速度が遅い。
  5. インストール直後に、互換性問題を引き起こしそうなプログラムやアドオンをデフォルトで無効にする機能が備わっていない。
  6. 各ツールバーを自由に動かせない。確実にIE6より退化している。

IE8の開発は完全に終了しているようなので、これらの問題はIE9までは修正はされないかもしれません。CSS2.1準拠などをしただけにツメが甘いというのはとても残念です。UIの完成度という意味ではIE7のほうが(カスタマイズの自由度が最も低いことを考慮しても)よっぽど優れていたと思います。